安城のアトリエと長屋
photo by Tololo studio

愛知県の安城市に建つ賃貸長屋3戸とアトリエの計画。敷地は、JR東海道線の駅から徒歩10分に位置する住宅エリア(第一種住居地域)にあり、幅員12mと6mの市道に面する240㎡程度の角地である。 敷地南側は2,3階建ての住宅が建ち並ぶ風景が続く。一方で道路を挟んだ北側は、区画整理事業区域に指定された商業地域が駅まで広がり、都市の風景が再編されようとしている。 令和8年頃に区域全体の工事は完了し、駅まで伸びる幅員20mの道路が敷地手前まで開通する予定である。(広域図のハッチング部分が区画整理による街区予定位置)

北側の道路は朝夕の通勤時の交通量が多いため、道路と居住スペースの距離を遠ざける計画とした。そのため地上部は北側をアトリエ、南側に各住戸の玄関を配置し、2階部は敷地をぐるりと巡る3.185mの間口をもつロの字型の建物構成とした。各住戸の居住スペース(LDK)は2階部に納まっている。各住戸には、アトリエと住戸玄関の間にもうけた中庭を介してアクセスする。 地上部の建築する面積を小さくしてピロティにわりあてることで、どの方角からも採光と通風を確保するとともに、西側のピロティは駐車スペースとして利用できるようにした。

愛知県安城市小堤町、日本

主要用途:アトリエ、長屋

敷地面積:243.21㎡

延床面積:193.22㎡